アンダーハンドパス
あんだーはんどぱす
アンダーハンドパスは、バスケットボールにおいて腰より下の低い位置から下手投げでボールを送るパス技術である。バウンズパスとは異なり、ボールを床にバウンドさせず、低い軌道で直接味方の手元へ届ける。この技術の核心は、低い位置からのパスによってディフェンダーの手が届きにくい空間を利用し、予測困難なパスコースを作り出すことにある。アンダーハンドパスは主にペイント内での密集状態や、ドライブ中にディフェンスが上から覆いかぶさってくる状況で効果を発揮する。マジック・ジョンソン、スティーブ・ナッシュ、ニコラ・ヨキッチなどのNBAのクリエイティブなパサーたちが、アンダーハンドパスを駆使してディフェンスの隙を突いている。効果的なアンダーハンドパスを実行するには、まずボールを両手または片手で腰より下の位置で保持する。膝を軽く曲げて低い姿勢を取り、ターゲット方向へ手を下から上へすくい上げるようにスイングしてボールをリリースする。リリースの瞬間は手首のスナップを効かせ、ボールに適度なバックスピンを与える。アンダーハンドパスは軌道が低いため、ディフェンダーの腕の下を通すことができ、カットされるリスクが減少する。また、ドライブ中にレイアップの動作からそのままパスへ転換することも可能であり、ディフェンスの予測を裏切る効果がある。ボウリングのようなアンダーハンド動作は、上からのパスと比較して予備動作が異なるため、ディフェンダーにとって読みづらい。アンダーハンドパスは特にノールックパスやフェイクと組み合わせることで、さらに効果を高めることができる。