スプリットムーブ

すぷりっとむーぶ

スプリットムーブは、バスケットボールにおいて2人のディフェンダーの間を割って突破するドリブルテクニックである。「スプリット」は「分割する、割る」という意味であり、文字通りディフェンス陣形を分断する動作を表している。この技術は主にピックアンドロールの後やヘルプディフェンスが寄せてきた際に用いられ、2人のディフェンダーが作る隙間を素早く見つけて突破する判断力と瞬発力が求められる。スプリットムーブの核心は、ディフェンダー間の空間を瞬時に認識し、体とボールをその隙間に滑り込ませることにある。レブロン・ジェームズ、ラッセル・ウェストブルック、ジャニス・アデトクンボなどの身体能力に優れたNBAプレイヤーたちが、この技術を頻繁に使用している。効果的なスプリットムーブを実行するには、まず2人のディフェンダー間の距離と位置関係を素早く判断する。十分な隙間があると判断したら、低い姿勢で爆発的に加速し、ボールを体の中心近くで保護しながら突破する。この際、両肩を狭めて体を細くし、ディフェンダーとの接触を最小限に抑える。また、突破中はボールを両手で保護するか、ディフェンダーから遠い側の手でドリブルを継続する。スプリットムーブが成功すれば、ディフェンスの最終ラインを突破してペイントエリアへ侵入でき、レイアップやダンク、あるいはキックアウトパスなどの高確率な得点機会につながる。ただし、2人のディフェンダーに挟まれるリスクもあるため、周辺視野でヘルプディフェンスの動きを常に把握しておく必要がある。