バスケットボール用語辞典

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トラベリング

とらべりんぐ

トラベリングは、バスケットボールにおいて、ボールを保持したプレイヤーがドリブルをせずに3歩以上歩いてしまう、または軸足を不正に動かすことで成立する違反行為である。正式には「イリーガル・ドリブル」や「ステップ」とも呼ばれる。このバイオレーションが宣告されると、相手チームのスローインとなり、攻撃権が移動する。トラベリングの判定基準は、ピボットフット(軸足)の概念に基づいており、プレイヤーがボールをキャッチした際、最初に床に着いた足、または両足同時の場合はプレイヤーが選択した足が軸足となる。この軸足は、ボールを手放すまで床から完全に離してはならない。ただし、ジャンプシュートやパスの際には、軸足を離すことが許される。NBAとFIBAではルールに若干の違いがあり、特にギャザーステップ(ボールを掴む動作中の歩数カウント)の解釈が異なる。近年のNBAでは、ドリブル終了時のステップの解釈が緩和され、いわゆる「0ステップ」が認められるようになった。トラベリングは初心者が最も犯しやすい違反の一つであり、特にピボット動作やレイアップシュート時に起こりやすい。