バスケットボール用語辞典

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ユーロステップ

ゆーろすてっぷ

ユーロステップは、レイアップシュートへ向かう際に使用される2ステップのフットワーク技術で、1歩目と2歩目を大きく左右に踏み分けることでディフェンダーをかわすテクニックである。この名称は、ヨーロッパのバスケットボールリーグで広く使われていた技術がNBAに持ち込まれたことに由来する。代表的な使い手としてマヌ・ジノビリが知られており、彼がNBAでこの技術を多用したことで一気に普及した。ユーロステップの核心は、ドリブルからボールを拾った後の最初の一歩を一方向へ踏み出し、ディフェンダーの重心をそちらに誘導した上で、2歩目で逆方向へ大きくステップすることにある。この左右への大きな揺さぶりにより、ディフェンダーは対応が遅れ、シューターはフリーでレイアップを打つことができる。トラベリングと誤解されることもあるが、ボールギャザー後の2ステップという規則内で行われる合法的な技術である。効果的なユーロステップを実行するには、十分なスピードでペイントエリアへ侵入し、1歩目と2歩目の間隔を広く取り、体を低く保ちながらバランスを維持することが重要である。現代NBAでは、ジェームズ・ハーデン、ルカ・ドンチッチ、ヤニス・アデトクンボなど多くのスター選手が得意技としており、ペイントアタックの必須スキルとなっている。