バスケットボール用語辞典

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インサイドアウトドリブル

いんさいどあうとどりぶる

インサイドアウトドリブルは、バスケットボールにおいてクロスオーバーを行うと見せかけながら、実際には同じ手でボールをコントロールし続けるフェイクテクニックである。ボールを体の中心(インサイド)から外側(アウトサイド)へ素早く動かすことで、ディフェンダーにクロスオーバーの動作と錯覚させ、相手の重心を崩してから元の方向へ抜き去る。この技術の核心は、手首の返しと腕の動きだけでクロスオーバーを模倣し、実際にはボールを持ち替えないという巧妙なフェイントにある。ティム・ハーダウェイやジェームズ・ハーデンなどのNBAプレイヤーが得意とする技術であり、特にハーデンはこの技術とステップバックを組み合わせた独自のスタイルを確立している。効果的なインサイドアウトドリブルを行うには、まずボールを体の中心に向かって動かし、ディフェンダーにクロスオーバーを予感させた後、手首のスナップで素早くボールを外側へ押し出す。この際、上半身や肩のフェイク、視線の切り替えなども組み合わせることで、より説得力のある動作となる。ボールの軌道は低く保ち、スティールのリスクを最小限に抑えることが重要である。また、フェイク後の加速が遅れると効果が半減するため、インサイドの動作から外側への切り返し、そして爆発的な加速までを一連の流れとして習得する必要がある。