クロスオーバー
くろすおーばー
クロスオーバーは、バスケットボールにおいてドリブル中にボールを片手から反対の手へ素早く切り替えることで、ディフェンダーを抜き去るドリブルテクニックである。ボールを左右に大きく振ることで相手の重心をずらし、逆方向へ突破する際に用いられる。この技術の核心は、ディフェンダーに一方向へ進むと見せかけ、実際には逆方向へ切り返すフェイント動作にある。NBA史上最も有名なクロスオーバーの使い手としてアレン・アイバーソンが知られており、彼の代名詞となった「キラークロスオーバー」は多くの名場面を生み出した。効果的なクロスオーバーを行うには、低い姿勢を保ち、ボールを体の前で素早く左右に切り替え、同時に上半身と視線でフェイクをかけることが重要である。ボールを高く弾ませると相手にスティールされやすくなるため、できる限り低い位置でボールをコントロールする必要がある。また、切り返しの瞬間に踏み込み足で強く床を蹴り、爆発的な加速を生み出すことで、ディフェンダーとの間に決定的なスペースを作ることができる。現代バスケットボールでは、クロスオーバーを基本として、ビハインド・ザ・バックやビトウィーン・ザ・レッグスなど様々なバリエーションが発展している。