トランジションスリー
とらんじしょんすりー
トランジションスリーとは、速攻(ファストブレイク)やトランジションオフェンスの流れの中で、セットディフェンスが整う前に放つスリーポイントシュートを指します。通常のハーフコートオフェンスと異なり、ディフェンスが完全に整っていない状況で打つため、オープンシュートになりやすく、高い成功率が期待できます。ステフィン・カリーやダミアン・リラードなど、レンジの長いシューターは、ハーフコートラインを越えた直後からトランジションスリーを狙うことで知られています。この戦術の利点は、ディフェンスの準備が整う前に得点でき、また相手チームの速攻意欲を削ぐ心理的効果もあることです。一方で、ミスした場合は相手に速攻のチャンスを与えるリスクもあるため、コーチによっては早すぎるトランジションスリーを制限することもあります。現代NBAでは、ゴールデンステート・ウォリアーズがこの戦術を積極的に採用し、「トランジションスリーポイントオフェンス」というスタイルを確立しました。チームのペースを上げ、相手ディフェンスにプレッシャーをかける効果的な攻撃手段です。