バスケットボール用語辞典

← 用語一覧に戻る

リバースパス

りばーすぱす

リバースパスは、バスケットボールにおいてボールの進行方向を逆転させるパス技術であり、前方への攻撃から一度後方へボールを戻すことでディフェンスのリセットと再構築を図る。この技術の核心は、前方への攻撃が行き詰まった際、後方へボールを戻すことで新たな攻撃角度を見出し、ディフェンスを再び動かすことにある。リバースパスは主にドライブが止められた時、ディフェンスが完全に収縮した時、またはより良いシュートチャンスを探すためにボールを反対サイドへ展開する際の最初のステップとして使用される。クリス・ポール、ルカ・ドンチッチ、ニコラ・ヨキッチなどのNBAの賢いプレイヤーたちが、リバースパスを使ってオフェンスのリズムをコントロールしている。効果的なリバースパスを実行するには、まず前方への攻撃オプションがないことを素早く判断する。次に、後方またはウィークサイドスペーシングを保つ味方がいることを確認し、安全にパスを戻す。リバースパスの受け手は、ボールを受けた後すぐに次の展開を判断し、逆サイドへのスイングパスドライブ、またはシュートへと移行する。リバースパスショットクロックを消費するリスクがあるため、残り時間を常に意識しながら実行する必要がある。また、リバースパス後のオフェンス陣形の再構築が重要であり、単にボールを戻すだけでなく、味方の動きとスペーシングを整えることで次の攻撃機会を作り出す。リバースパスは一見消極的に見えるが、実際には高度な状況判断に基づいた戦術的な選択であり、焦らず良いシュートを選択するための重要な技術である。