インパクトプレイヤー
いんぱくとぷれいやー
インパクトプレイヤーとは、統計には完全に表れない形で試合の流れや勝敗に大きな影響を与える選手のことを指すバスケットボール用語である。単なる得点やアシスト、リバウンドといった基本統計だけでなく、ディフェンスのプレッシャー、スクリーンの質、チームメイトのポジショニング向上、相手選手の牽制、リーダーシップ、メンタルの安定性など、多岐にわたる要素で貢献する。インパクトプレイヤーの存在により、チーム全体のオフェンス効率やディフェンス効率が向上し、勝率が大きく改善されることが多い。近年のアドバンスドスタッツ、特にプラスマイナス(+/-)やBPM(Box Plus/Minus)、VORP(Value Over Replacement Player)などの指標は、こうした包括的な影響力を数値化しようとする試みである。NBAドラフトやトレードの評価においても、単なる得点力だけでなく、インパクトプレイヤーとしての資質が重視される傾向にある。ディフェンスのアンカー、優れたスクリーナー、コート上のリーダー、クラッチタイムでの冷静さを保てる選手などが典型例であり、これらの選手はチームの勝利に不可欠な存在となる。コーチやGMは、統計以上の価値を持つインパクトプレイヤーの発掘と育成に注力している。