ダブルムーブ

だぶるむーぶ

ダブルムーブは、バスケットボールにおいて2つの連続したフェイントや方向転換を組み合わせることで、ディフェンダーを完全に置き去りにする高度なドリブルテクニックである。1つ目のムーブでディフェンダーの重心を一方向へ誘導し、その反応を見て即座に2つ目のムーブで逆方向へ抜き去る、または別のテクニックへつなげる。この技術の核心は、ディフェンダーが最初のフェイントに反応したその瞬間を捉え、相手が体勢を立て直す前に次の動作へ移行することにある。カイリー・アービング、ジェームズ・ハーデン、ステフィン・カリーなどのNBAエリートガードたちは、このダブルムーブを駆使して1対1の状況を制している。代表的なダブルムーブの組み合わせとしては、「クロスオーバー→ビハインド・ザ・バック」「ヘジテーション→レッグスルー」「インサイドアウト→スピンムーブ」などがある。効果的なダブルムーブを実行するには、1つ目のムーブを説得力のあるフェイントとして見せることが不可欠である。中途半端な動作ではディフェンダーは騙されず、2つ目のムーブへの移行も遅れてしまう。また、2つの動作の間に不自然な間が空くと効果が半減するため、流れるような連続性が重要となる。さらに高度なテクニックとして、ディフェンダーの反応を見ながら2つ目のムーブを変化させる判断力も求められる。ダブルムーブは体力とボールハンドリング技術を要するが、習得すれば1対1の状況で圧倒的な優位性を確立できる。