バスケットボール用語辞典

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キャリング

きゃりんぐ

キャリングとは、ドリブル中にボールを手のひらで下から支えるように持ち上げてしまう反則のことである。別名「パームキャリー」や「ハンドキャリー」とも呼ばれる。正しいドリブルでは、手のひらを常にボールの上部または側面に位置させ、ボールを叩くように押し出す必要があるが、キャリングではボールを一時的に保持してしまうような状態になる。この反則は、ドリブル中にボールをコントロールしやすくするために無意識に犯してしまうことが多く、特に方向転換やスピード変化の際に起こりやすい。審判によって判定基準が異なる場合があり、NBAでは比較的緩く判定される傾向にあるが、FIBAルールや日本の公式試合では厳格に適用されることが多い。キャリングが宣告されると、相手チームにサイドラインまたはエンドラインからのスローインでボール権が与えられる。近年のバスケットボールでは、ハンドチェックの制限とともにキャリングの判定基準も変化しており、クロスオーバーヘジテーションドリブルなどの高度な技術との境界線が議論されることもある。初心者はこの反則を犯しやすいため、基本的なドリブルフォームを身につけることが重要である。